劇団紹介

 

2012 宮崎県立芸術劇場主催ワークショップ演劇の学校にて前身となる"劇団 風のしっぽ"を発足。

 

2014年に名前を"風のしっぽ"に変更。


 

 

2014年 第1回公演『虹と炎の行方』

 

脚本・演出 かしのとも子

 

(自主公演) 


死神 お前は芝居好きか?
秀人 ・・・ああ。好き。
死神 そうか。
秀人 小学校のさ、卒業文集にさ、

   「将来の夢は舞台俳優」て書い たんだ。
死神 ほう。
秀人 なんで?て先生に言われてさ、

  「いろんな人生を歩めるから」て答えた。
死神 ・・
秀人 自分の人生を、生きていく自信がなかった。
死神 ・・・
秀人 自分の人生に閉じ込められたくなかった・・。
死神 ・・
秀人 舞台では、違う人生を歩める・・・。

   その時だけは、さ。
死神 よく思わなかった?
秀人 何を?
死神 なんで俺は俺なんだろう。
秀人 ・・・
死神 なんで俺はこの小さな俺の中に閉じ込められたままなんだ。
秀人 思った!
死神 やっぱか!
秀人 わかる?
死神 わかりますがな!

   二人、いえ~~いとハイタッチし合う。

 

 

 

秀人 一度だけ、母親が気まぐれで、誕生日ケーキを買っ

   てきてくれて。
   で、そのケーキにお約束で、細いろうそくが数本つ

    いていた。
    お店の人に何本入れますか~?て聞かれたらしい

    けれど、     

    あんた何歳か忘れたわ~と、悪びれもせず母親は

    言っていた。
    で、そのまま母親は出かけて、俺は、ろうそくに

    火を灯して、部屋の電気を消したわけだけれ  

    ど・・。不思議なことに、その細くて小さなろう

    そくの炎が、ゆらゆら~~と左右に激しく揺

    れて!

    くねくねくねくねと、まるで生きているように燃

    えるんだ。
    俺はその炎に魅せられて、もう、時間を忘れるく

    らいじーっと見ていた。

    あれは、なんだったんだろう。

    まるで、俺に何かを語りかけているような、

    そんな感覚だった・・。

    え?ケーキ?

    ああ(笑)燃えて溶けたろうそくがこびりつ

    いてさ・・。食べれなかったよ。

    命を燃やして生きるだとか、命が燃え尽きるだと 

    か、命というものはよく炎や火にたとえられるけ 

    ど・・。

    じゃあ、命に色があるとすれば、赤、なのかな?
    いやでも、この炎、赤かと思えば、真ん中のあた

    りが青くなることもあるんだ。

    炎てほんと、不思議で・・・
    あ。そうだ。思い出した。

    昔テレビで偶然見た落語・・・。


秀人 俺わかったんだ。あのろうそくはさ、俺だったん

   だよ。細くて、短くて、すぐ燃え尽きてしまうろう

   そく。だけどさ、それでも一生懸命、一生懸命生き

   ようとして燃えてたんだよ。

   あの、くねくね、くねくね広がっていたあの炎は

   さ、あれ、どっか別のろうそくに燃え移ろうとして

   たんだよ。

   俺自身のろうそくはすぐ燃え尽きてしまうけれど、

   でも、炎はその本体を離れてまでも、

   それでも消えたくなかったんだ。



2014年 第2回公演『紫外線対策、紫外線対策って、そこまで嫌われる太陽の気持ち考えたことあるのかよ!』

 

脚本・演出  川野誠也

 

(宮崎市制90周年事業)


 

 

2015年

 

第3回公演『おじいちゃんとぼく』

 

原案  川野誠也

脚本・脚色・演出  かしのとも子

 

(宮崎県立美術館事業)

 

 

 



 2016年

 

第4回公演『ろぼっと王子』

 

作・演出 川野誠也

 

(自主公演)

 

       アンケートより

 

・悲しいけど、心があたたかくなりました。

 

・途中笑って泣けた!良かった!

 

・とってもいいお話で子どもたちに見て欲しいなと思いました。



2018年

音声ドラマ制作

「あなたの背中」 ←クリックするとYouTubeに移動します

 「思いだすのは痛みの記憶・・・」

作・演出 かしの とも子

 

※かしのワールド・・・ダークな色の核にほんのり淡い色…そんな世界。

※みんなええ声だしょ?!聞いてみてください~。


 2018年

今回のテーマは「命」「愛おしい人」

作者ふたりの科学実験

 

第5回公演『ジャッジ!!』

オムニバス公演 

「ジャッジ!!」

作 川野誠也

 演出 かしのとも子

「めぐる」

作  かしのとも子

演出 川野誠也

(自主公演)


アンケートより

・感動と絶望と嬉しさがありました。

・内容にも演技にもとても感動しました。泣いてしまいました。

・心揺さぶられるとても良い時間でした。

・最初からぐいぐい惹きつけられました。

・素敵なお話で胸があつくなりました。

・「沖縄は辛いものをたくさん抱えてきたさ。でも笑ってるさ。強い 

 さ、沖縄は。特に沖縄の女性は。チューバーさ」

 このセリフのあたりかなり響きました。

・2作品とも「生」に対する真剣で前向きな内容にとても共感しま

 した。